介護業界では人間関係のトラブルや待遇への不満から転職を考える人が珍しくない。
また、介護業界は慢性的な人手不足で悩んでいるので、新たな仕事先も見つかりやすい。
そのため、次々に職場を変えていく人も多いのだ。
しかし、何度も転職を繰り返すことは大きなリスクを抱えることにつながる。
特に地方在住の介護従事者は注意が必要だ。
都市部なら介護事業所の数も多いので職場を変えても余り噂にはならないが、事業所の少ない地方では事業所同士、職員同士のネットワークが密になりやすい。
そのため、何度も職場を変えていると悪い噂や情報がすぐに共有されてしまうのだ。
一度、噂が広がってしまうと事実無根であっても、問題のある介護士と思われかねない。
結果、ただでさえ少ない地方の事業所で介護の仕事に就きにくくなる恐れがある。
いざとなったら他業種へ転職すれば良いと思うかもしれないが、介護から他業種への転身も相当のリスクがある。
まず、介護業界で働く人は介護関連の資格以外を持っていないことが多い。
また、介護の資格が生かせる他業種の仕事も少ないので、資格がアピールにならないのだ。
介護業界の経験が生かせる仕事は、人と接する機会の多い接客、販売、営業職以外にはないと言えるだろう。
接客、販売には年齢的な制限があるので長く働くのは難しく、営業にはノルマが求められるため介護業界とは異なる厳しさがある。
短絡的に何度も職場を変える行為はいずれ自分の首を絞めることになり兼ねない。
職場を変えることも時には必要だが、その際は長期的に働ける職場をじっくり探すことが重要だ。
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